湘南ロードバイク日記

ラクして速く走る。それこそが。

ロードバイクで苦しくならない!とっても楽なパワーブリーズトレーニング

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ロードバイクは練習してて調子がいいときは本当に気持ちが良いものですが, ちょっとの期間練習しないだけで走っててすぐに苦しくなってしまうのがイヤですよね。「前はこの速度でもそんなに苦しくなかったのに・・・」とショックを受けて、また乗らないがちになって気づいたら自転車が埃かぶってる, なんて人もいるのではないでしょうか。

 

ロードバイクは自分がエンジンとなって走るモータースポーツのようなものです。エンジンを走らせるにはエンジンボディ、ガソリン、空気が必要です。エンジンボディは言うなれば筋肉・骨格、一度身についてしまえば長い期間経ってもそんなに弱くならないが, 身に定着させるには長期間のトレーニングが必要。エネルギーは不足するということは考えにくい。そして空気を取り込む能力、肺・横隔膜・呼吸筋というのは、日常的に負荷にさらされていないと, すぐに弱くなってしまいます。逆に言えば, 短期間のトレーニングで大幅に改善・向上するケースが多いです。

今回は呼吸筋を鍛えることを目的としたパワーブリーズトレーニングについての経験談です。

パワーブリーズとは

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このパワーブリーズ プラスは8000円程で購入できる一番ポピュラーなタイプのパワーブリーズです。上位機種になるとデジタル負荷調節やPC通信機能などができてウン万円になります(正直欲しいです)。まぁ見た目はアブトロニック的なちょっと怪しい健康器具で、造りもかなり簡素なものではありますが、トレーニングの費用対効果は大きいです。仕組みは、パワーブリーズを加えて息を吸うと、金属のバネが付いた弁が引っ張られ、弁が開くと空気が通るようになり息が吸える。息を吐くときは負荷がかからずに吐き出せる、というものです。このバネの強さを調節して、負荷の上げ下げをします。公式には一日30呼吸を2回までにしてくれとのことです。これぐらいだったらトレーニングの時間も少なくて済むので楽ちんですね(やってるときは楽じゃないです)。

 

数年前にはロードバイクの雑誌にも時々紹介されていたんですが、最近見なくなりました。どちらかというと、歌唱力アップのために使用されているのが非常に多いみたいで、確かにこれで鍛えていくと、とんでもなく響く声が息切れせずに簡単に出せるようにはなりました(それが目的ではないのですが、カラオケとかで有利)。

負荷はどのくらい?

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パワーブリーズで最初に問題になるのが、どの負荷のタイプを買うかということ。根性見せるなら最初から赤買っとけよ!と言われちゃうとそれで終わりなんですが、具体的に数値から判断できるよう、負荷レベルとその強さが上の図に書かれています。これを見ると青でも赤の6,7レベルまではカバーできることになります。なので自信がなければ青を購入するのでもいいですし、それでなくても青の方がツマミを回して負荷レベルを調節するときの調節幅が細かいので使いやすいという理由もあります。

ちなみに私はビビって青を買いましたが、まだ最高到達レベルは9です。

パワーブリーズトレーニングで陥りがちな点

パワーブリーズを購入して5年程経ちますが、もちろん常にこれを使ってたわけではないので実質使用期間1年ぐらいだと思います。パワーブリーズでトレーニングするときは次の点にちゅういすると良いでしょう。

 

■負荷レベルは急に上げない、調子にのらない!

■肺呼吸は絶対ダメ、腹式呼吸で横隔膜を動かせ!

■できるだけ大きくかつ速く吸え!

 

パワーブリーズは最初こそはこんなレベル絶対吸うのムリ!と思えど、毎日こなしていけば短期間で簡単に負荷レベルが上がっていきます。それに伴い運動のパフォーマンスも上昇するもんだから、調子に乗りがちでついつい負荷レベルを早く引き上げてしまうのですが、体には感じずとも結構なダメージを受けるので止めたほうがいいです。私はよく喉を痛めたり咳をしがちになりました(もともと喘息で気管支が弱いのに)。高負荷レベルになるほど一週間単位で慎重にレベルを上げていく必要があります。

 

次に腹式呼吸を意識することです。人間つらくなると腹式呼吸をついついしなくなってしまうものです。パワーブリーズを肺の力だけで吸おうとすると、できなくはないんですが、早い段階で負荷レベルを上げるのに頭打ちになります。加えて首筋などを痛めてしまい日常生活にも支障をきたす可能性があります。ぜひ横隔膜を使ってトレーニングしましょう。横隔膜を使うと絶対に吸えないと思っていた負荷も、少しの力を入れるだけで簡単に吸えるようになります。

 

そしてトレーニング時にはできるだけ大きく吸う動作を早く行うことです。なぜならゆっくり時間をかけて吸うと、高い負荷レベルも一応こなせてしまいます。しかし体に負荷はかかってないので、止めるべきです。

ロードバイクに効くか?

私的にはこれは効いた、というより効きすぎたと言えるかもしれません。それは私が元々呼吸筋が弱かったというだけかもしれませんし、呼吸筋が元々強い人にはもしかしたら効かないかもしれません。

こいつのいいところはトレーニングとして即効性が高いという点につきます。やはり呼吸器系に関するものなので効果がすぐ現れて、トレーニングを止めればすぐ元通りとなります。経験則で言えば今までだいたい2週間前後で効果が現れました。どういう風に効果が出るかというと、高出力で漕いでても疲れにくくねばり強くなる、アタックが簡単に決まりやすい、連発しやすい、ということが挙げられます。アタックしやすいというのは、単にロードレースで集団内にいても疲れを感じることが少なくなり、魔が差してアタックに出てしまいがちになるのかなぁと思っています。こういうことが急にできるようになるのですから、最初にパワーブリーズを使った時は練習会で、「おまえなんかチート使っただろ」と言われドキッとしてしまいました。もちろん秘密にしていますが。

しかしそんな変化を感じるのも最初だけ。パワーブリーズトレーニングを楽といっておきながら、やはり毎日続けるのが億劫になってしまい、いつも一ヶ月後にはやめてしまっています。今回この記事を書いたのは、久しぶりに長期のパワーブリーズトレーニングを実践している最中であり、7月から現在まで今のところ3ヶ月続いています。負荷レベルは4(7月初め)→7(8月初め)→9(9月初め)→8(10月現在)と来ています。一時期9レベルでもこなせてたのですが、体に不調をきたすようになったので、急にレベルを上げるのをやめてまた8レベルからやり直しています。このまま継続して長期に渡ってトレーニングしても効果があるのかを確かめたいと思っています。

 

最後に、ロードバイクの機材に投資するよりも、たった数千円と少しの辛抱だけてでパフォーマンスが大きく上がるならこんなうれしいことはありません。公式では40kmのタイムトライアルで3分の短縮も可能と言っていますが、あながち嘘では無いと思います。